JR東日本が推進する「東京感動線」プロジェクトの一環として、山手線30駅とその周辺を舞台にしたアートと音楽の祭典「HAND!in Yamanote Line‐山手線でアートと音楽を楽しむ15日間‐」が開催された。「Have A Nice Day!」の頭文字を冠したこのイベントは、コロナ禍の閉塞感をアートの力で解き放つ試みだ。
山手線全30駅をジャックするライブペインティング
特に注目を集めたのは、アートカンパニー「OVER ALLs(オーバーオールズ)」によるライブペインティングだ。原宿駅を皮切りに、全30駅の広告スペースをキャンバスに変え、各駅の個性に合わせたアートが次々と誕生した。
画家の山本勇気氏は、木炭とアクリル絵の具を操り、わずか30分ほどで作品を完成させていく。日常的に利用する駅という空間が、刻一刻と色付いていく様は、道行く人々に温かい驚きと前向きな活力を与えていた。11月30日の最終日には、東京駅にて全作品の完成を記念したフィナーレが行われる予定だ。
ARとVRが拡張する新しい駅の体験
今回の祭典はリアルの場に留まらない。最新技術を用いたデジタルアートの試みも大きな見どころだ。
- TOKYO STATION AR ART PROJECT:専用アプリ「XR CHANNEL」を通じ、東京駅周辺で中田拓馬氏デザインのARアートを無料で楽しむことができる。
- VR原宿駅:建て替えが進む原宿駅の旧駅舎が、オンライン上のVR空間として蘇った。
高輪ゲートウェイ駅での響き:アートと音楽の融合
オープニングでは、高輪ゲートウェイ駅にてOVER ALLsと「はからめカルテット(東京都交響楽団メンバー)」が共演。クラシック音楽の調べとともに巨大な絵が描かれるパフォーマンスは、まさに五感を刺激する新しい都市文化の形を提示した。
まとめ:日常を「感動線」へ
山手線を起点に、まちの個性を引き出し、まちや人が有機的につながる「東京感動線」の創造を進めるJR東日本。この15日間の祭典は、単なるイベントに留まらず、私たちの日常の動線が「感動」に変わる可能性を示してくれた。
記事参照:JR東日本、ADFウェブマガジン、産経新聞(2020年11月24日)