
書籍レビュー
こんにちはART x togetherです。今流行のアート思考。
作品は表現の花そしてアートには地面の中にある根っこつまり探求の根が必要だと言っています。
そして最も毛嫌いし、低俗なものとして見ているものを「花職人」と呼んでいます。(花を育てている職人さんには大変申し訳ないと思います)
小学生がアートの作品「モネの睡蓮」を見たときに言った一言「蛙がいるよ」これに驚いた著者の末永さんがアートの見方を発見するのです。
そしてアート思考を説明するために末永さんは6つの具体的な芸術作品を挙げます。ですがここでは6つを紹介するのは少し長すぎますので、アートバイトギャザー的に2つに絞って紹介します。
まず1つ目フランス人の芸術家アンリマティス(1869年-1954年)の作品「緑のすじのあるマティス夫人の肖像」です。この作品の解説がこの本「13歳からのアート思考」の最も大事な部分だと思いました。
どうしてかと言うと、
20世紀にカメラが登場し本物そっくりに描くことを職業としていた画家の仕事がまるっきりなくなってしまったのです。
その時に先ほど話の中に出てきた表現の花を咲かせるまでの「探求の根」。
マティスの考え方の革新性だって言うわけです。
2番目に大事と思われる芸術作品アートワークはアメリカの芸術家ジャクソンポロックの「ナンバー17A」ですこの絵は歴代5番目の高値で取引されたアート作品とも知られています。
この絵の凄さを1つの問題を例に挙げて解説しています。
ではここでもやってみましょう。
まずは5秒間ほど窓に目を向けてみてください。
今度は床を見ながら5秒間数えてください。
さてあなたは何を見ていましたか?
窓の外に流れる風、ビルや人通りだったかもしれません。
ですが「透明な窓ガラス」そのものを見つめた人はおそらくいないだろうと思います。
そうです。アメリカの芸術家ジャクソンポロックは窓そのものを見たんです。
それを現したのは「ナンバー1A」です。
この絵画によって絵画を何らかのイメージを映し出すためのものと言う役割から解放したんです。
この本の中で6つの芸術作品を取り上げていると言いましたか他にはピカソのアヴィニョンの娘たち、ワシリーカンディンスキーのコンポジション。そしてマルセルデシャンのベンキの作品「泉」最後にアンディーウォーホルのブリロボックスが出てきます。
まとめましょう。
今まで13歳つまり高校に上がった瞬間に美術が嫌いになった大人たちに、もう一度美術を好きになってもらおうと言う本です。
サラリーマンやビジネスマンの皆さん。芸術作品の裏側にある物語をたくさん想像し、自分自身の見方を育てて、自らの中にある「探求の猫根」を張り巡らしてみるのはいかがでしょうか?