
都市に関する学術研究に対する助成をメインに行う公益財団法人大林財団によって設立された「大林賞」。その第11回の受賞者が、現代美術家のオラファー・エリアソンに決定した。
同賞は、都市が抱える諸問題の解決に多大な功績があった研究者や、都市のあり方や将来像に指標を与え、あるいはそれらを実践することによって社会に大きく貢献をした者を顕彰するもの。
2000年に設立されて以来、2年ごとに実施されている。
これまでイギリスの彫刻家アントニ-・ゴ-ムリ-、
コロンビアの建築家アレハンドロ・エチェベリ、
アメリカのランドスケープ・アーキテクトであるキャサリン・グスタフソンなどが受賞してきました。
受賞者には、賞金500万円が授与されます。

今回の授賞理由について、大林財団は声明文で次のようにコメントしている。「アートやデザインには世の中を変革する力があるとの信念のもと、世の人々に対して意識変革の体験をもたらすことによって、環境や貧困といった都市が抱える喫緊の課題解決に向けて、人々を実際の行動へと促してきたこれまでの制作活動や発言が高く評価されたことによるものです。」 引用 https://www.obayashifoundation.org/obayashiprize/
美術家のオラファー・エリアソン氏は1967年生まれ。アイスランドとデンマークで育ち、1989年から95年までデンマーク王立美術アカデミーで学びます。
95年にベルリンに移り、スタジオ・オラファー・エリアソンを設立。現在は、職人、建築家、アーキビスト、研究者、運営スタッフ、料理人、プログラマー、美術史家、技術者などがあつまり、巨大なチームで構成されています。

彫刻、絵画、写真、映像、インスタレーションなど作品の形態は多岐に渡り、美術館やギャラリー内にとどまらず、建築プロジェクト、芸術教育、持続可能性や気候変動の問題など、公共空間と関わりを持ちながら行われています。
2020年には東京都現代美術館にて、エリアソンの最新の個展「ときに川は橋となる」が開催されている。
現在コペンハーゲンとベルリンを拠点に活動中。
今年2020年9月27日までは東京都現代美術館でその最新の個展「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」を開催している。

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