芸術家

日本同時代美術史

投稿日:2020-03-28 更新日:


戦後日本の美術の歴史を5人ずつ5つのグループに分けて紹介します。

はじめに断っておきますが、日本にはたくさんの素晴らしいアーティストがいます。

今回は個人のアーティストによる独断と偏見に満ちたものになるかもしれません。日本国内外の方々に日本の同時代の美術史を体系的にわかりやすく説明し、理解していただくことで、戦後日本人作家が歩んできた文化社会の背景をお伝えできればと思います。

目次

1.具体派

金山明、白髪一雄、田中敦子、元永定正、吉原治良

2.国際派

宮島辰男、河原温、草間弥生、杉本博司、 川俣正

3.スーパーフラット

加藤泉、川島秀明、村上隆、奈良美智、杉戸洋

4.昭和40年会、広告メディアとの間

鴻池朋子、 会田誠、大竹伸朗、東恩納裕一、小林正人

5.スタジオ食堂、ニューヨーク組

須田悦弘、笠原出、小金沢健人、眞島竜男、南川史門

6.名古屋dot 、ヨーロッパ組

秋吉風人、渡辺豪、徳重道郎、青山悟、飯沼英樹

全体のまとめ

特に最新の後半の第5部、第6部におけるアーティストの紹介は、私が個人的に親交のあったアーティストを扱っているものです。半ば強引に5人のメンバーをセレクトしているものもあります。本来のメンバーとは違う人間がメンバーに加わっていたりするなど、不自然な点があるかもしれません。

まとめるポイントとしたのは、全般的にしっかりとしたオリジナリティのある作品を継続して作り続けている作家を選びました。

なぜならば、昨今の日本のアートシーンを賑わせているのはコンセプチュアルな言説、リレーショナルアート、社会正義や反社会性をテーマにする作家であり、アトリエで作品と向き合うようなアートはあまり顧みられないからです。

それでは早速説明していこうと思います

1.具体派

金山明、

https://www.museum.toyota.aichi.jp/collection/kanayama-akira

関西を中心にして活動して続けてきた金山明はギャラリーハムでの発表を続け、妻である田中敦子とともに具体の表現を最後まで突き詰め、絵を描き続けた芸術家です。

白髪一雄、

https://www.operacity.jp/ag/exh229/j/exh.php

2020年オペラシティーアートギャラリーでの大規模な回顧展の記憶が新しいです。世界で高まる具体アートブームの中心的存在です。ミシェルタピエが提唱したアンフォルメルの運動を日本で体現したアーティストです。その方法が足で描くと言う唯一無二の制作方法により世界的な評価をゆるぎないものにしているます。

田中敦子

https://www.jpf.go.jp/j/project/culture/archive/information/1202/02-02.html

具体美術の中でこのアーティストほど象徴的な作品を作る人はいません。自らが蛍光灯や電球のついた洋服を着るという当時最新のパフォーマンスをしたアーティストです。そのパフォーマンスを見事に円と線による抽象的かつとらえどころのない絵画としての芸術の崇高さを実感します。

元永定正、

https://jmapps.ne.jp/otanimuseum/det.html?data_id=873

子供のための絵本でその名前を知る人の方が多い位、彼の描く絵はシンプルでかつ色彩センスが優れています。美術作家でありながら様々な方法により社会や人間とつながる方法を模索しました。水彩の作品から油絵などまたは野外に置かれる陶磁器のオブジェなど、ユーモアを持ってアートをとらえる世界観は唯一無二です。

吉原治良

https://ashiya-museum.jp/exhibition/exhibition_backnumber/9508.html

具体メンバーの内、彼なくして世界に具体の名を広められなかったでしょう。美術の批評活動もさることながら、自らの作品を描き、具体のトレードマークとも言える一筆で描いた円は、日本と言う社会、禅と言う精神性を、最も正当な洋画絵画と言われるものから、作品の背景となるコンセプトを含め実現した芸術家です。

第一部まとめ

フランス人の評論家・アートコレクターでもあるミッシェル・タピエの紹介とは言え、吉原治郎が海外のアート関係者に対して英語でそのグループの魅力を伝えていったのは紛れもない真実です。大阪万博と言う大きなイベントに合わせて行われた具体ピナコテカ。そして何よりもその原動力を支えに一生かけて制作を続けたこの5人のアーティストに最大の敬意を払いたいと思います。

2.国際派

宮島達男

https://www.scaithebathhouse.com/ja/artists/tatsuo_miyajima/?mode=selected

デジタルサイネージによって点滅するカウンターは人間の生と死を現すと言う。デジタルの電気器具を美術の世界に持ち込み見事に作品化しているアーティストです。大規模なパブリックアートやサイトスペシフィックな展覧会は暗闇の中で赤くカウントされる光であり、一つ一つが人間の人生を表現すると言う。マテリアルがデジタルでありながら、扱うテーマは禅や精神世界と言うそのギャップが魅力となっているます。

河原温、

https://partner-web.jp/article/?id=67

本名は明かさないと言うスタイルは、彼を持って始まったと言っても過言ではありません。日付、デイトペインティングと言う日付のみを書く行為によって、絵画とは正反対の行為が、西洋美術史の伝統と真っ向勝負をするという試みでした。そして世界中の様々な場所から絵葉書を送ることで絵はがきを送ること自体が作品となりました。唯一無二のコンセプトと絵画の歴史を統合するアーティストでです。

草間弥生、

https://www.harpersbazaar.com/jp/celebrity/celebrity-buzz/g30236370/words-to-live-by-yayoi-kusama-lift2-191231-crfb/?slide=6

60年代にニューヨークに渡った日本人アーティストは戦争との間でヒッピー文化とサイケデリックな平和への渇望を求めました。これがアートと言う絵画作品の中で見事に融合しているのが、彼女の作品です。そしてアメリカに移った世界のアートの中心地において、同時代のアーティストたちと親交を深め、アーティストからの評価によってゆるぎない地位を築きました。

杉本博司、

戦後アメリカに渡った日本人ARTISTの内で西海岸に渡ったのが彼です。仏教や禅といった日本独特の世界観を、大きなヒッピーのムーブメントとともにアメリカ全土に広めたのが彼の作品です。写真の長時間露光により時空を表現した彼の作品は、とらえることができない時間を1枚の写真に閉じ込めた芸術家です。近年では様々な素材とともに、建築に取り組み、古美術品の再解釈によって自らの作品世界を深めています。

川俣正

https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/12/

フランスを中心にした世界のアートイベントの先駆者といっても過言ではありません。彼の活動は単なる作品制作ではなく共同作業によって市民やボランティアが協力して作品を作ると言う、新しい考え方の中で活動してきました。また、彼の作品は模型のような段ボールをレリーフにする作品もあり、作品が社会の中でどう位置づけられるのか常に問いかけています。

第二部まとめ

戦後日本の閉塞感のあるアート界を抜け出し、海外に活路を見出したアーティスト達は、今世界でその重要性が顧みられています。日本人アーティストの新たな試みが、アートイベントのムーブメントになり、また敗戦国日本のネガティブなアイデンティティーを払拭するような平和への強いメッセージが、個人個人のARTISTからほとばしっています。

3.スーパーフラット

加藤泉、

島根県出身の彼は90年代後半のドイツの留学から帰国後、ベニスビエンナーレの若手のグループ展にピックアップされました。以来、急速に知名度を上げ現代美術館や水戸芸術館での活動とともに、日本でのアーティストとしての地位のゆるぎないものにしていきます。2000年代初頭にはスカイザバスハウスから独立したアラタニウラノによって作品を発表し、2010年代になると浦野氏とともに世界に展開し、現在では香港や、ニューヨーク・パリなどで国際的に作品を発表し評価を高めているます。

川島秀明、

https://www.lammfromm.jp/?p=40242

東京都下町にアトリエを構える彼は、繊細な筆使いと圧倒的な構図力により、絵画の新たな可能性を追求しています。比叡山への修行の経験があり、彼は仏教と精神世界を2次元の世界に封じ込めます。キャラクターを抽象化し透き通るような透明度の高い技法により、誰にも真似できない人物の表情を描き続けています。

村上隆、

1900年代後半にニューヨークのオークションで3億円で落札された彼の作品が、彼の評価を国際的なものにしました。彼の世界戦略は西洋の伝統的な美術史を取り上げたものが多く、同時に日本の伝統的な仏教絵画をモチーフにしています。ですが、単にアニメや漫画といったオタクカルチャーを作品に取り入れるだけでは終わりません。多勢のスタッフによる工房化された制作スタイルにより、大量の作品を生み出しています。

奈良美智、

https://www.moma.org/collection/works/89360?artist_id=25523&locale=ja&page=2&sov_referrer=artist

青森県盛岡市出身の彼は愛知県立芸術大学を卒業後、ドイツに渡りゲルハルト・リヒターやヨーゼフボイスといった世界的なアーティストを排出するデュッセルドルフ芸術アカデミーに留学。その後ケルンを中心に展覧会を展開し、国際的な評価とともに日本でも小山登美夫ギャラリーによって紹介されます。そのナイフを持った少女像と言う圧倒的なキャラクター力により世界的な地位をゆるぎないものとしています。

杉戸洋

https://www.outermosterm.com/hiroshi-sugito2020-kenjitaki-gallery/

愛知県名古屋市生まれの彼は愛知県立立大学を卒業後アメリカに渡り、エモーショナルなペインティングの一大ムーブメントの中でドイツやスイスの大手のギャラリーと契約し、ポップでありながら印象的で、抽象的な形態を緩やかにとらえる独特の空間表現は瞬く間に世界に広がり、高い評価を得ています。劇場や舞台を思わせるような世界が1枚の絵画の中に描かれている事は不思議であり彼にのみ可能な絵画表現なのです。

第3部まとめ

村上隆がニューヨークで、そして奈良美智がドイツを中心としたヨーロッパでの評価が高まります。それと同時に日本と言う戦後サブカルチャーやアニメのような、ヒキコモった少年たちが、自分の世界を膨らますことができる環境を美術家として作品化しました。結局のところそれが近代絵画のモダニズムによって勝ち取った個人の表現の自由とシンクロし、世界基準のアート表現になったのです。

4.昭和40年会、広告メディアとの間

鴻池朋子、 

https://www.kanakengallery.com/detail?id=33712

秋田県出身の彼女は、物語世界とドローイングや絵画。動物と動物の毛皮を使うパフォーマンスを行ったりするなど、日本の代表的な女性アーティストです。

会田誠、

https://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/artist/index.html

新潟県出身の彼は東京芸大を卒業後、圧倒的な絵画力を使いながら、扱うテーマが日本のオタクや偏愛をテーマにしたアニメの女性を扱いました。オタク文化や日本の裏側に潜むアンダーグラウンドな要素をアートに取り入れ、日本の美術界を斜めに切り裂いています。

大竹伸朗、

https://www.takeninagawa.com/artists/1213/#gallery-8

徳島県にアトリエを構えた彼は80年代の雑誌や広告デザイナーのバックグラウンドがあります。サブカルチャーを支えるデザイン、イラスト、コピーライトといった全ての要素を統合して圧倒的な人気を誇っています。その彼が徳島にヒキコモってから書き続けた膨大な量の作品は、2000年初頭の東京現代美術館における大個展で美術界に迫力を持って再登場しました。カッセルのドクメンタなど活躍が著しいです。

東恩納裕一、

https://www.fashionsnap.com/article/2019-03-13/un-unheimlich/

東京都大田区出身の彼は、ニューヨークのMarian ボエスキーのギャラリーで展覧会をするほど、日本の現代美術界になくてはならない人である。世田谷美術館で行われた時代の体温展で出品した彼の作品は、近年ロンドンのヘイワードギャラリーで行われた国際的なグループ展などがあります。日本人が白色に憧れる意味での蛍光灯。スプレーや鏡などグラフィティーの要素を加えて絵画の枠では捉え切れない作品を常に発表しています。

小林正人

https://bunshun.jp/articles/photo/12252?pn=2

80年代に圧倒的な絵画力によって、絵画の本質を捉えようとした彼の行動は90年代後半に行われたヤン・フートによる水の波紋展で注目を集めます。フートの勧めによってベルギーのゲントに移住し、ヨーロッパでの評価を得た後、2000年代後半に日本に帰国します。関西にアトリエを構えましたが、その後東京で指導者としての道を選びます。形態を描かない彼の絵画は、抽象と具象の間をさまようように、キャンパスを再構成する独特の作品を作っています。

第4部まとめ

こちらは国際的に知名度を上げていたアーティストとは逆のベクトルを持っています。地道に自分たちの生活する周辺環境を見つめ、物語に還元したり、日本の戦後歪められた価値観から自分たちの生活社会の中で情報発信をします。そのビジュアルの構築性において、ベクトルが自分たちの住む土着の内面性に向けて作られます。作品たちがおのずから日本のアートファンの心をとらえたています。

5.スタジオ食堂、ニューヨーク組

須田悦弘、https://goolegleu.hatenablog.com/entry/Suda_Yoshihiro_Mite_Clematis?amp=1&__twitter_impression=true

彼の彫る繊細で実物に見紛うような木彫作品は、美術館の片隅にぽつんと置かれます。インスタレーションと言う空間表示によって独特の世界観を形成しています。それは日本が伝統的に持つ生花のような感覚でもあり、美術館を器にとらえ、余白を生かした禅的な美意識が世界的な評価をゆるぎないものにしているます。

笠原出、https://gallerytaga2.com/artists/kasahara-izuru

90年代初頭日本のアートが現代美術を理解しようと必死になっているときに、活動を始めたのがスタジオ食堂です。メディア広告デザインを駆使してアーティスト中心に大きなメッセージを社会に投げかける存在として時代の注目を浴びます。その後に国際的な展覧会、コマーシャルギャラリーでの発表を経て現在もなお絵画とユーモアをテーマに作品を制作します。彼の作品は絵画の中に2つのもの閉じ込めています。現実世界・実生活と美術史の絵画と言う理想化された世界という2つを1つの画面の中に置いて成立させているのです。

小金沢健人、

https://www.kaat.jp/d/nakedtheatre

1900年代中盤日本のアート界を飛び出して、ドイツに留学した彼は早い段階からベルリンにギャラリーを持ち、今も精力的に作品を発表しています。その色鉛筆で描くような軽快なタッチは、電球や蛍光灯といったデジタルサイネージを使い空間をキャンバスにするような独特の表現方法により世界的な評価を得ています。

眞島竜男、

どんなアートグループにも彼のようなアーティストが必要です。作品は何かから借りてきたようなポスターやパフォーマンスによって自らの体を作品とします。彼は論理的にもコンセプトを構築する天才であり、メディアを使った社会との関わり方も、毎日踊りを投稿すます。美術が美術として不可逆性を表現している貴重なアーティストです。

南川史門

https://contemporaryartdaily.com/tag/shimon-minamikawa/

90年代後半にニューヨークに戻ったアーティストの内、彼ほどその世界において表現が一貫しているペインターはいません。ネオンカラーによって描く絵画作品はニューヨークに渡った日本人アーティストの特徴とでも言えます。自らのアイデンティティーを人種のるつぼにおいて証明しなければなりません。このような過酷な状況の中で生み出された彼の表現方法はその絵画への執着と愛情によって結実されます。彼の絵画の軽やかな表現には世界的なファンが多いです。

第5部まとめ

この年代のアーティストの数は絶対数が少ない。なぜなら、戦争で亡くなった兵士たちの子供にあたる世代だからです。そのアーティストたちが日本の中から声を張り上げるには、グループを作るしかなかったのではないか。この世代のアーティストはグループになることによって社会的な注目。そして発信力を作り上げていった。その意味で、スタジオ食堂はこれから来る日本の美術史の再解釈においてなくてはならない存在です。ここで取り上げる数人のアーティストや、ニューヨークから帰国するアーティストと言う別段共通点を見つけるのは難しいかもしれないが、私の考えるこの世代のARTISTの持つ独特の空気感は共通していると思う。

6.名古屋dot 、ヨーロッパ組

秋吉風人

大阪の枚方市生まれの彼は名古屋芸術大学で学び卒業後dotのメンバーとなる。東京のタロナスギャラリーでの展覧会を始め、同時代のインターとの緩やかな関係を築く中心的な人物である。2010年代にはベルリンに6年間滞在し自らの作品世界を深めます。ベルリンのザックスナーギャラリーとも契約し精力的に作品を発表しています。

https://ocula.com/art-galleries/taro-nasu/exhibitions/we-meet-only-to-part/

渡辺豪

兵庫県神戸市生まれの彼は愛知県立芸術大学を卒業後、dotのメンバーとなり絵画とデジタルアートの差異を的確に捉えます。日本と言うデジタル社会と伝統的な絵画を独自の映像技法によって、唯一無二の作品世界を実現しています。寺田アートコンプレックスのアノマリーに所属し、日本国内外の様々なグループ展で作品を発表しています。

徳重道郎

https://www.picuki.com/tag/%E5%BE%B3%E9%87%8D%E9%81%93%E6%9C%97

愛知県名古屋市生まれの彼は沖縄大学を中退し、名古屋芸術大学に入ります。卒業後はdotメンバーとなり、既製品を日本の文化風土の感性をユーモアを持って皮肉る作品で独特の世界観を表現しています。フランスの老舗ギャラリーのイヴォン・ランベールでの展覧会を経験している彼は、その滑稽で毒々しいとも言えるモチーフを使います。作品は彫刻と絵画を縦断し、抽象的でありながら物の真実を捉えます。それは日本と言う文化の真相であり、それは同時に世界基準の視点を持って制作されたものなのです。

青山悟

https://mizuma-art.co.jp/artists/aoyama-satoru/

東京都目黒区生まれの彼は高校からロンドンに住み、ゴールドスミス・アート・カレッジを卒業。その後アメリカのシカゴに、指導者として住みます。2000年代初頭に帰国し、今もミズマアートギャラリーにて作品を発表し続けています。刺繍を使った精巧な作品はウィリアムモリスなど労働者と社会の関わりを的確に捉え、私たちに強いメッセージを伝えています。

飯沼英樹

https://cweb.canon.jp/showroom/personal/event/iinumakoten/index.html

長野県松本市生まれの彼は愛知県立芸術大学の大学院を卒業後、フランスのナント美術大学に留学します。ドイツのミュンヘンにてコーネリウス・プレーザーギャラリーとイタリアハンブルクなどで作品を発表し、2000年代初頭に帰国。その東京のスノウコンテンポラリーとアムステルダムのMarian Cramerにてで作品を発表しています。カラフルに着色された木の彫刻はファッションと広告といったメディアと美術の関係、現代の女性性を取り上げています。

第6部 まとめ

日本のほぼ中央に位置する愛知県名古屋市。ここにも数々のアーティストを輩出している美術大学がいくつもあります。90年代後半使われなくなったスーパーを改装してアーティスト達が自らが主体となって展覧会を開催するスペースを作ります。それがdotです。ここ中心とする10名ほどのメンバーは今でも日本の同時代美術街の中で活躍しています。5人に絞るのはとても難しかったが私と同時期にヨーロッパから帰国した青山悟を含めました。この5人をつないだのは秋吉風人です。彼のコミニュケーション力の高さは同時代のアーティストを緩やかな関係をつなぎ合わせます。

全体のまとめ

これから先の30年。日本のアーティストが評価を得るためには思想や哲学を体系的にまとめ、わかりやすくまとめることで。価値を高めると私は考えます。

この論考はグローバル化が進む現在、一人のアーティストの目を通して日本の同時代・現代アートを体系化することで、日本人アーティスト、ひいては日本人というアイデンティティーといった人間の深層に関わる問題を分析できると考えました。この5人づつ、6つのグループにまとめることによって、次世代への架け橋となり、進むべき方向が明らかになっていくと考えています。

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