
2021年7月20日の気怠い暑さの中、森美術館で森ビルの53階で開催されているアメリカの現代アートのアーティスト、カウズの展覧会『KAWS TOKYO FIRST』に行ってきました。

このブログ記事では展覧会のレビューと感想を書いています。
結論から先に言うと
アニメのキャラクターそして家族の大切さを感じる展覧会でした。

展覧会の一番最後のスペースにカウズのマスコットと一緒にプリクラを撮れるスペースがある。そしてその隣には寂しそうにしているカウズの描くキャラクターに友達を作ってあげるコーナー。つまり友達の絵を描いてあげようと言う企画である。

これらが象徴しているのは人間1人では生きていけない。人と言う漢字のように支え合って生きている。家族友達恋人そうやって豊かに幸せに生きていこうと言う強いメッセージが感じられた。

カウズと言うアーティストは本名ブライアンドネリーと言うのだが、彼がどうしてカウズになったのか?そのプロセスを追っていく貴重な展覧会であったように思う。

そして最も注目すべきはカウズが影響受けたアーティストが紹介されていたところです。

ピーターサウルなど1度は名前を聞いたことあるようなアーティストが何人もいました。その実物のドローイングや小さな作品を見ることができ、これは今私がNFTつまり仮想通貨で購入できる世界中のアーティストの作品をウェブサイト上で公開できているように→、https://www.hicetnunc.xyz/tz/tz1NT4VeZW6ZraFjnXvjtcrRJoL5u3XLvzNTアーティスト同士がサポートし合うことによって成立するアーティストのコミュニティーを垣間見ることができる展示となっていました。

カウズのスタジオのソファーやテーブルなどを持ち込み、制作現場さながらの雰囲気が再現されていました。

その中でも特に注目したいアーティストがいました。ピーターサウル。

ではここからは少しカウズのことを話そうと思います。今回はニューヨークの展覧会そしてオーストラリアのメルボルンで行われた展覧会の後に東京に回ってきた巡回展になります。

コロナウィルスが蔓延する中、オンラインで世界中の美術館が展覧会場をビューイングできるシステムを構築しましたが、その中でメルボルンで行われていたカウズの展覧会は特に注目に値するものでした。カラフルな作品たちは3DバーチャルリアリティーでGoogleのストリートビューのように美術館内を見ることができる展示はとても面白いものがありました。

その行われていた内容そのものではなく、東京のは少し規模が小さくなるかもしれませんが、東京の森ビルの美術館で見ることができましたのでとても良い経験ができたのはと思います。

森アーツセンターギャラリーと言う場所は森美術館とは運営形態が少し違っているんですが、以前もバスキア展などアートに寄り添った展示が行われます。多くは漫画やアニメなどのキャラクターの展示です。

チケットは一般2500円で日時予約制でチケットぴあで購入したのですが、私の場合はクレジットカードを登録しQRコードが表示されるのではなくて、会場の受付でチケットの交換場所で表示されたスマホの画面に指で円を描くことによってスタンプをされると言うシステムでした。

チケットを手に53階までエレベーターで登って行きます。僕が入った9時50分ごろは10時からの会場で会場に着いたのですが並んでいる方が100人くらいいらっしゃって、会場に入るのは大体15分ぐらい並びました。エレベーターに乗って行く時は密を避けて4人位で登ったので感染対策もできていたように思います。

エレベーターから上るとミュージアムグッズショップがあって先にミュージアムショップに入ってしまうと展覧会が見られないと言われたので先に展覧会を見てからミュージアムショップに行くことにしました。

私はクラブハウスで、アートの朝礼、と言う番組やってるんですが、それがちょうど10時から10時半までですのでその間にかぶっていたのですが、その中でひよこの和菓子とコラボレーションしたひよこの饅頭があると聞いたのでそこを見に行こうとしたんですが、先に会場見なきゃいけないってことになったので、そうすることにしました。

カウズって何?

会場に入ると迎えてくれるのかグレーとブルーグレーのツートンカラーの顔の目を手で隠した作品があります。大体畳2枚分位の大きさです。次にあるのが体の半分だけ人体模型になったような作品があります。等身大よりも大きくて人の2倍位あるんでしょうか。

少し大きなモニュメントになっています。ダミアンハーストと言うアーティストが人体模型を大きな作品にしたので、その作品をシミレーションしたような作品になっています。

その次が早速ですがカウズのアトリエの再現になっていました。そしてそこにピーターサウルやジョージコンドといったようなポストモダンの作品が何点か展示されていました。これはどうも彼のコレクションのようです

そして隣に現れているのは三層になったレイヤーになった作品で1番後ろに黒塗りの画面に白と黄緑色のLINEで描かれたコンパニオン、のその後に金網と黄色い体の女の人、その上にさらにグラフィティーのライティングをされている感じの作品で、2002年頃の作品だったのでとても興味深く観させていただきました。

ミシュランマンのような作品を取り上げだしたのが2000年前後でしょうか、その作品が大きなモニュメントにまで行き着く過程も見ることができます。会場にいらっしゃっている観客の方々の洋服などが大変興味深い服で、皆さんおしゃれな方が多かったように思います。

他にもスマホ位2つ分位の大きさの作品が絵画作品がビニール袋の中に入ってラッピングされてるような作品がありました。とても可愛くて、こうやって彼が自分の作品をいろいろ広めていたんだなぁと言うことがわかりました。

スヌーピーに絵の具を塗り固めたような作品やセサミストリートのキャラクターを描くコンパニオンの人形が抱えているような作品もありました。やはり秀逸なのはファッション雑誌のモチーフをプリントアウトして、そこにアクリル絵の具で書き加えたような作品が魅力的に思いました。

1990 2000年前後のポスターに街角に貼るようなポスターにカウズの作品を描いた絵がディーゼルと言うファッションブランドのビルボードのポスターに書かれた作品が残っていましたが、これも貴重なものだと思いました。

以上、最後は家族をテーマにしたような黒塗りの家族の肖像画のような彫刻が締める展示内容になっていました。白雪姫やセサミストリートスポンジボブやスマーフなど世界中のアニメのキャラクターが取り入れられていました。また、何も展示されてない展示台の上にアプリをかざすことによって作品が現れる。そのようなVRの作品展示もありました。

全体的にボリューム量もカラフルなポジティブな雰囲気で、とても内容が充実した展覧会でした。帰りがけミュージアムショップに寄ったところ、アジア系の外国人の方々の転売目的で何十人もの方が並ばれていました。

カウズの商品はユニクロのコラボによって中国で莫大にヒットしたように、日本でもその名残が残っており、転売によって作品を釣り上げる。そんなことが行われているのは大変アートに関わるものとして少し悲しいような気もしましたが、マーケットと現代アートのお金の関係が我々の生活にも及ぼしている影響を感じたのは言うまでもありません。

帰り、地下鉄の六本木の駅から駅にも大きな看板が掲げられていました。東京オリンピックがあと3日と迫った日に街に出て東京の森ビル、森タワーの上から国立競技場なども見えましたが、ここで熱戦がひろげられて思うと胸が熱くなりました。今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
飯沼英樹でした。
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