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台風被災の川崎市市民ミュージアム、『少年マガジン』など4万点の収蔵品を廃棄処分。美術品の修復困難。

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「週刊少年マガジン」や単行本計約3万6300点など。いずれも地下収蔵庫に置かれていた。

2019年10月12日の台風19号により、地階の収蔵庫に保管されていた約23万点の資料に大きな被害が出た川崎市市民ミュージアム。

引用スクリーンショットhttps://youtu.be/r35s1W1UQxo

水没した美術品リスト2021年年1月現在、判明分

 安田靫彦 、まどみちお 1,000 点 、石渡風古 、岡本かの子、佐藤惣之助 30 点 ・濱田庄司、斎藤寿一版画、田中岑、江戸・明治の版画 1,000 点、大矢紀 25 点、結城天童、渡辺豊重、江戸時代・明治時代の版画、資料約 1,300 点、圓鍔勝三

ロートレック 12 点 ・アール・ヌーヴォー、現代版画など 5 点、アール・デコ

、現代版画、マガジンカバー、日本の現代作家

   冷凍保管中

・美術雑誌などの貴重書籍の約 670 点(ロートレック『無精』、『自由の重荷』(表 紙)など)

・引出から出した約 6,000 点

令和元年東日本台風(令和元年 10 月 12 日)により、川崎市市民ミュージアムの地階が浸水し、施設 及び収蔵品に甚大な被害が発生して1年が経過した。

被災直後に開始した収蔵品レスキュー活動は、全国の博物館及び美術館等の関係者など外部支援団体 の皆様に多大なる御協力をいただきながら、これまで指定管理者及び市職員が中心となって行ってきた。

活動内容は、地下収蔵庫への通路整備、被災状況の把握、搬出、 洗浄や燻蒸、保管場所の確保、市民ミュージアムの収蔵品は、歴史、民俗、考古、美術・文芸、写真、 映画、グラフィック、漫画、映像の 9 分野にわたることに加え、約 23 万点の収蔵品が被災した。

引用スクリーンショットhttps://youtu.be/r35s1W1UQxo

本年に入ってからは新型コロナウィルス感染症の影響 で資機材等の確保に支障が出るなど、さまざまな課題に対し試行錯誤を繰り返しながら作業を行ってきた。

被災した収蔵庫内は棚から額がずり落ち、書籍や雑誌が散乱、床板が膨張して隆起していた。

被災収蔵品 は全般的にカビの繁殖が進んでおり、搬出から日数が経った 12 月末にはバクテリアの繁殖やキノコの生長 を確認した。

虫の発生にも悩まされた。油彩画は水没したことで、絵具の剥離や ひび割れが起きた。

油彩画を搬出する際には、絵具の剥落の危険があるために床と平 行になるように複数人で運び出し、持ち運ぶときには、水を吸って重くなった外箱や中性紙をできる限り剥 がした。

作品の素材にかかわらず一度乾燥させることで、水分を抜き、カビの繁殖

を抑え状態の悪化を遅らせる。 

燻蒸…虫やカビを化学ガスによって殺虫・殺菌する。 

カビ払い…状態が良く、紙が素材の作品は専用のクリーナーを使用して燻蒸

アルコールを噴霧して消毒、殺菌の処置を行った。

書籍雑誌類など応急処置に取り組むまで時間を要する作品はひとまず冷凍保管を行う ことでカビの繁殖を止めている。

可動棚自体が動かなくなっていたため、一棚ずつ解体して箱を取り 出さなければならなかった。12 月に施設前に冷凍コンテナが設置されてか らは、折りたたみコンテナボックスへ詰め込み、順次冷凍保管した。

40,000 冊の雑誌・単行本を移動させる場所と人員を確保する のも難しかった。

引用スクリーンショットhttps://youtu.be/r35s1W1UQxo

2019年10月の台風19号によって収蔵庫が浸水し、収蔵品が被災した川崎市市民ミュージアム。現在も修復作業が継続されるなか、約4万点の収蔵品を廃棄処分することが明らかになったた。

1988年に開館した川崎市市民ミュージアムは、マンガコレクションを有する美術館。令和元年東日本台風では9つの収蔵庫が浸水被害を受け、収蔵品が被災した。いまだ修復作業は続いている。

こうしたなか、川崎市は同館が購入または寄贈を受けた作品等4万2237点の廃棄処分を決定。その多くを占めるのは雑誌・単行本だ。

マンガ雑誌では、『週刊少年マガジン』『週刊漫画アクション』『週刊少年サンデー』『週刊少年チャンピオン1180冊』『週刊ヤングジャンプ』など1万5237点(寄贈)と、『週刊漫画サンデー』など7826点。

マンガ単行本では、『あしたのジョー』などの1713点と、『ゴルゴ13』『進撃の巨人』『鉄腕アトム』の1万1525点が廃棄される。

これまで約1年間におよぶ被災収蔵品レスキューの様子を記録したドキュメンタリー。約38分にわたってまとめられている。

 被災収蔵品については、「被災収蔵品の処分に関する運用基準」が定められており、「被災状況が酷く、複製印刷物などで市民ミュージアム以外でも存在が確認できた又は同一のものが入手できる場合」などは、所定の手続きにより管理台帳の登録を抹消したうえで、処分することができるとしている。

市は今後も修復を進める中で、処分せざるを得ない収蔵品は出てくるとしている。市民文化振興室の白井豊一担当部長は「全作品をレスキューする方針で進めてきたが、修復できないものが出たことは市民にも寄贈者にも大変申し訳ない」と話した。

約22万9千点の修復作業を巡っては、昨年12月25日現在で修復済み約540点、修復中約2千件、応急処置済み約5万件にとどまっており、完了時期は見通せない状態となっている

記事参照

https://www.city.kawasaki.jp/250/cmsfiles/contents/0000122/122172/Siryo2.pdf

https://www.city.kawasaki.jp/templates/press/cmsfiles/contents/0000122/122135/houdouhappyou.pdf

https://www.kanaloco.jp/news/government/article-374281.html

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